「本読むのが遅いんですよね..」
以前、クライアントがこんな悩みを持っていました。
本を読むことは、知識を増やすため、視点を増やすために、とても重要です。本を読むことで、良いアイディアを思いつけて、それが成果につながるからです。
特に、私たちのようなビジネスをしている人。オンライン講座やコンサルティング、コーチングなど、知識を商品にしているなら、なおさらです。店舗でいう仕入れみたいなものですから。
本を読むのが遅いとか、しんどいってなると、仕事に支障が出ます。では、どうやって本を読めるようになればいいか?そして早く読めばいいのか?その原因と対処法について、この記事で書きたいと思います。
結論:本を読むから、本が読めない
本を読みたいのに、、、「本を読むから本が読めない」とは何事ぞ。って思うかもしれません。私の経験について、話をさせてください。私もあなたと同じように、本を読みたかった人です。
「この本いいよ」って人から勧められ、本を買う。しかし、読みたくても、中身が理解できない。難しい。そりゃそうです。当時は社会人になったばかり。実践経験もほとんどない自分にとって、本の中身が難し過ぎたのです(それが初心者向けであっても)。
だから中途半端に、30、40ページ読んだものが、どんどん増えていきました。。。でも、全部読み切るまでに至りません。でも、周りで仕事ができる人は、本をきちんと読んでいます。
取り残されているような感覚。やばい。。。そんな時でした。
そもそも、俺も本を全部理解していないよ
今もお世話になっている経営者の方が、こんなことを言いました。その方も、たくさん本を読んでいます。その方に「どうやったら本を読めるようになりますかね」と聞いた時の返答が、
「そもそも全部理解できていない」
ということだったのです。あれ?なんで?たくさん本を読んでいるのに?しかも、彼から教えてもらう見識は、本の中身のものが多かったのに…。その理由を聞きました。
人が理解できる範囲には、限界がある
「人には、それぞれのステージや、持っている知識・能力、役割によって、理解できることが変わる。知りたいことも変わる。読むタイミングによって、本から得られるものが変わるんだよ。だから、全部読んで、全部理解しようとするっていうのも、そもそも無理なんだよね」
この言葉が、今もずっと残っています。クライアントにも、同じことを教えています。その上で、、、。私なりにどうやっているのかというと、本を読むのではなく、本を見ることにしたのです。本を見て、気になったことや、気付いたことを、受け取るようにしました。
言わずもがなですが、表紙を見るんじゃなくて、1枚1枚のページを、ちゃんと見ていくことです。
読めなくていい。見る。
まず、見ましょう。ページをめくっていきましょう。「ここで書いていること、意味がわからねー」。飛ばしましょう。いつか、わかる時がきます。こういうできないことを、一々気にしていたら、本を読めるようになる日は来ません。
読めないことを許すこと。理解できないことを許すこと。読まないことを許すこと。
本を見ていけば、それなりに面白いことや学びを得ることができます。最初は、本が200ページあって、2、3ページくらいしか、学びが得られないかもしれません。
でも、騙されたと思って、続けてみてください。そうすると、その学びが5、6ページ分に増えて、10ページ分に増えて、20ページ分に増えて、、、
いつの間にか半分。最後には全部理解できるようになる。そんな日が来ます。時には、全然理解できなかった本を見返したときに、理解できる部分が増えるようになります。
本を見るから、読めるようになる。
何度も言いますが、表紙を見るのではなく、本の中身を見ることです笑。本を見ていけば、自ずと読めるようにもなります。本を見る量が増えれば、自然に知識が増えていきます。
特に注意したいのは、新しい分野の本です。私の場合であればマーケティングの本は、すらすら読めます。私にとっての専門分野だからです。でも、分野が変わって、例えば宗教学の本を読むってなると、慣れていないので、時間がかかります。そして、理解できることも少ないと思います。
でも、今回話したことをやっていけば、知識が増えて、理解できることも増えます。まずは本を見ることから。読めないこと、理解できないこと、わからないことを、許していきましょう。そうすれば本が読めるようになり、現実世界で本の知識を使って戦えます。
ー西埜巧祐