「毒」を売る方法

一般的に、マーケティングやセールスは「良い商品」を売るために使われます。でも、やろうと思えば、「悪い商品」を売るためにも使えます。

例えば、タバコ。有害物質がたくさんあるのに、売れています。この変遷やマーケティングの歴史を紐解くと、いろいろな学びがあります。

1910年代~1920年代

戦時中だったアメリカは、軍隊にタバコが支給されていて、それによってタバコ会社は儲かっていました。

ですが、戦争が終わり、売上が下がっていくことが見えた時、彼らは悩みました。どうやって、売上をあげていけばいいのか?

当時のアメリカは貧富の差が激しかったので、無駄遣いがされません。当時は冷蔵庫や電子レンジなど、実用性があるものにお金が使われていました。この状況下でどうやって売ればいいか、タバコ会社は悩みました。

そこで、あるコンサルタントを雇い、この問題を解決しようと試みました。そのコンサルタントがとった方法は、普通の売り方とは全く違うものでした。彼が思いついたことは…

「女性にもタバコを吸ってもらいましょう」

それを聞いたタバコ会社の取締役陣は驚きました。

「確かに、それができればいいけれど、どうやってやれば?」

なぜ彼らは驚いたのか?当時のアメリカでは、タバコは男性が吸うものでした。女性が吸うことはタブーとされていたのです。

今の時代で考えても、おかしいでしょう。妊娠中のリスクだってあるわけですから。そこで、コンサルタントが思いついた売り方は、このようなものでした。

「タバコは、自由の女神が持つ”たいまつ”のようなものだ」

ということを伝えるキャンペーンを実施したのです。タバコは、抑圧からの解放を象徴するものとして、女性に売られました。

これによって女性がタバコを手にとるようになります。

さらに、コンサルタントのアイディアは止まりませんでした。

次は医者の権威を借りて「タバコを吸うとダイエットにつながる」というキャンペーンを打ち出しました。

タバコを吸うと痩せる?

お菓子の代わりに、タバコをすう。もしかしたら、現代の置き換えダイエットの先駆けだったかもしれません。

当時の広告では、「私はスイーツを食べる代わりに、ラッキーを吸うわ」という見出しが使われていた(ラッキーとは、今でも売られているタバコの銘柄「ラッキーストライク」のこと)。

これらによってタバコは女性にも広がるようになりました。今、女性がタバコを吸うようになったのは、このようなキッカケがあったからです。

この話、あなたはどう思いますか?

私はこの話を聞いて、売り方を変えたことで、大きく売上が変わった例としてとても勉強になりました。

今、広まっている多くの商品は、自然に売れるようになったものばかりではありません。

歴史を紐解くと、その売り方によって有名なったものも多くあります。

もしあなたが、商品の売上をあげたいと思うなら、売り方を変えるのは、その手助けになるかもしれません。

事実、タバコは売り方を変えることで、女性の利用者を増やしたのですから…。

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