From:西埜巧祐
「ついに買ってしまった…」
まさか、自分がWindowsを買う日が来るとは…。想像だにしませんでしたが、あるキッカケで買うことになりました。Appleを使い続けて10年。まさかWindowsに浮気することになろうとは..。経緯を話させてください。この話、実は商品の売り方や販売を改善するヒントがあるからです。
Windowsを欲しいと思ったことは10年間で一度もありません。と言うのも、やっぱりApple製品ってかっこいいじゃないですか。動作も早い(と思っています)ですし、グラフィックも綺麗です。カフェで仕事するなら、Windowsよりも圧倒的にMacだと思っています。
少し前、Surfaceが出たあたりで、買おうかと迷いました。それでも、「イヤイヤ、やっぱりAppleだよ」って言うことで、買わずじまいでした。結局、私の家ではApple製品ばかりです。AppleMusicも契約しています。こうなればWindowsを買うメリットなんて、一つもありません。
ちなみに、僕と一緒に仕事をしているクライアントさんのうち、80%はMacを使っています。前職では、メンバーのうち100%がMacでした。
じゃ、なんでWindowsを買ったんですか?
そんな私がなぜMacを買ったのか?それは、あるクライアントさんのLPを見ていた時のことです。ちなみに、私のクライアントさんのほぼ全員、LPのデザインが弱いです。デザインを改善すれば、成約率が上がるだろうなっていう感じです。「LPを見てください」と言う依頼もあるので、チェックします。
私の場合、4つで見ることにしています。1つがデスクトップパソコン、スマホ、タブレット、ノートパソコン。この4つでチェックしています。そうすると、良いデザインじゃないものって、めちゃめちゃ悪く見えたりします。
スマホが綺麗でも、デスクトップが汚い、、なんていうのが、結構あります。今だとスマホが主流なのでいいですが、それでも逃してしまうお客さんがいるのは、事実でしょう。
こういうデザインのチェックをしていたときに、ふと思ったんです。
「Macを使っている人って、
日本人だとどれくらいいるんだろう?」
この質問が頭によぎったとき、冷や汗をかきそうになりました。というのも、頭の中ではわかっていたんです。Mac、Apple製品を使う人が、”少数派”だということを..。この時に「やばそう、、、」と思いました。少し調べたんですが、明確なシェア率を調べたデータが見当たりませんでした。
唯一、近しいデータに見えたのが、出荷台数です。2021年第2四半期の数字を見ると、Appleは出荷台数のシェアでいくと「8.6%」でした。確かに、他のブランド・OSと比べると、Appleは成長しているんですよね。でも、それでも絶対数は圧倒的に少ないわけです。本来は、きちんとしたシェア率を調べたいところですが、この数字だけでも判断は十分できます。
「Apple製品だけを使っていると、ユーザー目線でデザインが見れない」ということです。
これによって何が起こるか?それは私の仕事の成果に影響します。LPやWebページのデザインは、明らかに成約率に影響します。そのデザインをユーザー目線で見れなかったら、まずいわけです。世の中の90%の人と同じ環境で見れていないわけですから。今はどうかわかりませんが、昔はよく「Windows」と「Apple」では、全然見え方が違う、、と言われていました。最新だと、大差ない可能性もありますが、見た方がいいことは間違いありません。
こんなことを考えた時、すぐにEDIONに行って、適当なWindowsPCを買ったわけです。ちなみにSurfaceを買いました。
何が学べるか?
Windowsを買った経緯の話を聞かされて、なんやねんと思うかもしれません。ただ、これってとても面白いと思ったんです。私は、Appleユーザーで10年間、Windowsを買わなかったわけです。そんな人が、自ら動いて、Windowsを買ったわけです。
例えば、あなたの商品やサービスでもそうです。全然買わなかった人が、急に欲しくなって売れるようになる…そういう状態を作るヒントがあると思ったんです。一般的には、商品を売るために「買った方がいい理由」「ベネフィット」を伝えるのが良しとされています。
しかし、今回の私のケースだったら、死ぬほどベネフィットも、買った方が良い理由も知っています。実際、パソコンのスペックについては、結構詳しい方です。さらには昔秋葉原に行ってパソコンを自作したこともあります。そういう私ですら、買わなかったわけです。
じゃなんで今回買ったのか?それは、そのwindows PCを持たない問題に気づけたからなんです。Windowsを持たないことで発生する問題・自分の仕事の影響度を知らされたときに、買うに至りました。
これは、商品を売るときでも有用なアプローチだと思います。買った方が良い理由・ベネフィットを伝えるのではなく、その商品がないことによる問題に気づかせることです。
「人は痛みを避けて快楽を得る」
人の心理について、よく言われることです。人は痛みの方に敏感です。今回、私はその痛みに気付かされました。その結果、行動しようという気持ちを駆り立てられたのです。もしあなたが、何かしらの商品やサービスを売っているなら、「買った方が良い理由やベネフィット」ではなく、「問題を気づかせる」の方に着目をしてみてください。
そうしたら、目の前のお客さんの反応や、Webでの商品の売れ行きが変わるかもしれません。実際、10年動かなかった人が、これで買うようになったんですから…。
西埜巧祐
PS
久しぶりにwindowsを触りましたが、、、やっぱりmacの方がいいですね…