「このコピー、いりますかね?どう思います?」
先日、あるクライアントから、LPの相談を受けました。その相談は、たった一行の文章についての相談でした。どうも、その文章が引っかかる。これがあると、確かに注意をひけるけど、胡散臭くもなる。こんな文章、あってもいいのだろうか?そんな相談でした。
そこまで悩んでいるなら、どんな文章なんだ?と思うかもしれません。その文章は何かというと、、、
「ポルシェ・フェラーリが手に入れたい人」
という文章だったんです。おー、、、ってか大きく出たな。そんな文章でした。この文章は外部のコピーライターが書いたものでした。外部の専門家だから、書いたものは正しいだろう・良いだろう。そう思っていたんですが、やはり読めば読むほど、おかしくなる。どうしたらいいんだろう、、、そんな悩みを持っていました。
なんとなくお気づきだと思いますが、こういうふうに頭を悩ませると、よくわからなくなってきますよね。なので、私に相談が来たということです。あなたなら、どうしますか?
その後のやりとり
Q.「お客さんって、ポルシェやフェラーリって欲しいと思っているんですか?」
クライアント
「そりゃ、欲しいと思っているでしょう」
西埜
「じゃ、なんで買わないんですか?、買いに行かないんですか?」
クライアント
「買えないからですかね。そりゃ高いですもん」
西埜
「でも、ローンを組めば、大概のものは買えますよ。そりゃ、変にブラックとかついてたら不可能だと思いますけどね。というか、御社のお客さんで、ポルシェやフェラーリを買った人っているんですか?」
クライアント
「えー、、、誰も買っていないですね」
西埜
「じゃ、欲しいと思っていない、、、ってことじゃないですか?」
一連のやり取りで、どうもおかしいなってことに気づきました。というのも、このコピーライターの方は、クライアントのお客さんにヒアリングをしていたようです。お客さんが欲しいと思っていない、買ってもいないともなれば、LPの文章に入れる必要ってないですよね。
LP・広告は、営業マンです。
お客さんに話して、欲しい気持ちを作らないといけません。なのに、欲しいと思っていないことを書くっておかしいと思いませんか?
(お客さんの話を聞くのも大事です。でも、お客さんの行動を見た方が、心理を理解できます)
この話だけでも、ほぼ話は終わりかと思ったんですが、一応もうつ質問をしました。
Q.「この文章って必要ですかね?なくても、LPで伝えたいことって伝わるんじゃないですか?」
この質問をしたら、必要じゃないよね。ということになりました。さらにいうと、”そもそも”の話もありました。何かというと、商品を買ったとしても、ポルシェやフェラーリを買うのは難しいんじゃないかっていうことでした
(だったら書くなよって話ですが、、、貯金したら買えるっていう、、、いやー違うんじゃない?笑)
お客さんが欲しいとも思っていない。そして、文章があってもなくてもいい。であれば、いらないよね。ということで、見事ポルシェとフェラーリは、LPから消え去りました。結果的には、良かったんじゃないかなと思います。
クライアントから、そういう相談をもらえたのも嬉しかったです。というのも、仕事を頼まれた当初だったら、こんな話はなかったと思います。でも、僕と接して、コンサルを受ける中で、こういうことに気がつくようになったんだと思います。
まぁ、今回の話では、LPの文章一行に対しても、こういう視点で見ていくと、穴が見つかったりします。LPや広告の世界はとても厳しいです。お客さんは、いつ読むのを辞めるかをうかがっています。
こういう意味のないコピーや、訳のわからないコピーがあるだけで、読むのをやめてしまいます。なので、ぜひ気をつけてください。
ー西埜巧祐